意外と多い高校生の水虫 家族内感染で何度も再発

意外と多い高校生の水虫 家族内感染で何度も再発

何となく見た足の裏に水泡ができていた

私は34歳の女性です。初めて水虫になったと気づいたのは、高校に上がったばかりの15歳の夏でした。

それまでたまに足の指が痒いことがありましたが、特に気にしていませんでした。夏の日の風呂上り、何気なく自分の足を見ました。足の裏の皮膚が所々白くなり、水泡ができていました。

水泡は破れているものもあり、痒みと共に皮が剥けて見た目も汚く見えました。それを見た瞬間、私は水虫を疑いましたが、そうだと認めたくありませんでした。治療するということは自分が水虫であると認めることになるので、恥ずかしかったのです。

恥ずかしさから1年以上放置

父がずっと水虫を患っており、たまに薬を買いに行かされたので、水虫の辛さはよくわかっていたからです。加えて水虫はオジサンの病気という認識だったので、酷く恥ずかしくなりました。だから、もしかしたら水虫かもしれないと思いながら、1年以上放置してしまいました。

治療には時間とお金がかかるので、面倒くさいということもありました。私の水虫の症状は父ほど酷くなかったので、たまに襲ってくる痒みさえ我慢すれば、それほど辛いものではありませんでした。治療しようと思ったのは、ある出来事があったからです。

周りに気を使いながらの修学旅行

学校の旅行で温泉に行ったときの友人の一言です。「誰が履いたかわからないし、水虫とか感染したら嫌だね」と彼女は笑いました。それを聞いて私はドキリとしました。まさに私が水虫の疑いがあるからです。

言わなければバレないと思いつつ、かなりドキドキしました。部屋は3人部屋でスリッパは部屋の入り口で脱ぎましたが、出かける時皆は気にせず誰のスリッパでも履いて出かけていました。加えてトイレのスリッパは共用で、皆は素足でした。

私は一応自分のやつを履くように気をつけていましたが、友人はそうではありませんでした。私は心の中で友人に謝罪しつつも「私水虫だから、私のスリッパを使わない方がいいよ」と言えませんでした。トイレではスリッパを履かないようにしました。

知らなかった!実は母も水虫だった

旅行から帰った後、私は母に水虫のことを相談しました。もしかしたら間違いであって欲しいと思いながら足を見せると「間違いなく水虫だね。薬局で薬を買ってきなよ。ついでに私の分も」と言いました。そこで初めて母も水虫を患っていることを知りました。

私が生まれる前に父からうつされたそうです。「あんたの水虫もたぶんお父さんからだよ」と言われ、そこで初めて父が全ての原因だったことに気付きました。思い返せば素足でサンダルを共有したり、足拭きマットを共有したり、色々と危ないことをしていました。

気づいたのは高校1年生でしたが、感染したのはもっと子供の頃かもしれません。
母からお金を貰い薬局に行き、いつも父のお使いで買いに行った水虫薬を手に入れました。水虫に色々と種類があることを知らなかったので、父と同じものを買いました。

病院には行かず自己治療を続けた

私の水虫は痒みがあったので小水疱型の水虫だと思います。その日から風呂上りに母と一緒に薬を塗りました。効いているのかいないのか、全然わかりませんでしたが、一週間もすると皮が少しだけ綺麗になりました。

恥ずかしかったので病院には行かず、ひたすら薬をつけるのみでした。一カ月もするとだいぶ良くなり、そのタイミングで薬がなくなったので、薬をつけるのを止めてしまいました。何より薬を塗った後に暫く乾かさないといけないのが面倒で、最後の方はあまり真面目に塗ってはいませんでした。

手に水虫がうつるのが怖くて、足だけで擦りつけるようにつけていました。だから細部まで上手く塗れていなかったと思います。それでもスリッパの共用は避け、足ふきマットは別のものを使用するようになりました。

大学生になり再び症状が現れた

高校を卒業し、大学に入って二年ほど経ったとき、ふと水虫のことを思い出しました。やはり夏場に足が痒くなり、久しぶりにじっくりと足を見ると、やはり再発していました。再発と言うより、一回目の治療が不十分だったので治っていなかったのだと思います。

それを見て最初に思ったのは面倒だということです。高校生の時のように恥ずかしいという感情は、あまり強く湧き出ませんでした。私も大人になったということでしょうか。

その頃パソコンを買って貰ったばかりだったので、薬を買う前に症状をネットで調べました。その後の流れで通販で薬を手に入れました。じっくりと調べたお陰で、色々なことがわかりました。

まず高校生の時に使用していた薬は、あまり症状に合っていないということです。そして水虫は誰にでも起こりうるメジャーな病気だということです。この時初めてネット環境に感謝しました。

「お母さん、また水虫になっちゃったよ。そっちはどう?」届いた薬を片手に母に尋ねると「私もだよ。あんたが治療するなら私もしようかな。同じ薬買ってくれない?」と返事があり、追加で薬を通販しました。父が治療をしないので、治ってもまた家族間で感染してしまうようでした。

父に文句を言いたかったですが、何となく言えない雰囲気でした。父は子供の頃に銭湯で感染したのです。母と一緒に今度は数か月ほど症状がなくなっても薬を塗りました。足もだいたい綺麗になったので、治ったと思い治療を止めました。

社会人になってまたまた再発

社会人になって三年目に、また水虫が再発しました。私は咄嗟に父のことを思い出し、何とも言えない気持ちになりました。再発する一年前に父が亡くなったので、水虫は父の遺産のような気がしたからです。

「今度こそちゃんと病院に行った方がいいかも」と思いつつ、前回と同じように通販で薬を手に入れて塗りました。「あんたまたなっちゃったの?今回私は大丈夫だよ。前回綺麗に治ったからね」と母が笑っていました。何となく面倒でやはり病院は行きませんでした。

数か月薬を塗り見た目は綺麗になりましたが、治っているのか治っていないのかわかりません。もしかしたら中でひっそりと菌が生きているかもしれません。34歳の現在は足も綺麗で痒みはないので、とりあえず症状は治まっているみたいです。

でも完治したのかどうかは、わかりません。はっきりさせるには医者に行ったら良いのですが、どうにも面倒なので実行できません。病院に行った方が早く確実に治ることはわかっています。

自分は行かなかったが病院に行ったほうが良いと思う

もし自分が水虫だと思ったら、躊躇せずに病院に行った方が良いです。自分で薬を塗ることもできますが、完治したのかいまいちわからないので、何度も再発する恐れもあります。再発する度にまた治療をするのも面倒であり、治療途中に他人に水虫だと気づかれるともっと面倒です。

水虫はオジサンだけの病気ではなく、誰でもなる可能性か高い病気です。だから恥ずかしいことではないので、勇気を出して病院へ行くことが大切です。ただどうしても病院に行くのが恥ずかしければ、こっそり薬を通販するという手もあります。

これなら誰にも会わないで薬を手に入れられます。でも、この方法を取るにはきっちり症状を調べ、薬を自分で選ぶ必要があります。そして治ったと思っても暫く薬をつける必要があります。

ネットで調べれば自分で治療した人の体験談が読めるので、そういうのを参考にするのも良いです。一度治療を始めたら、途中で止めてはいけません。中途半端な状態でほったらかすと、高確率で再発します。

再発が嫌だったら、最後まできっちりと治療することです。もし治療が嫌になったら、裸足で海辺を散歩する自分を思い浮かべてください。水虫が治れば人前でも思う存分裸足になることができます。私はこの方法で何度も自分を励まし、治療を続けました。

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